私は香菜実の返事も聞かずにすぐさまトイレへ向かった…
向かってる途中香菜実がなんとか言って席を立ったのが聞こえてたけど
待たずにトイレまで向かった…
耐えられなかった…
あのタバコのニオイ
傍若無人な振る舞い…
私はトイレの前まで来ると勢いよくドアを開け中に入った…
あいにくトイレには誰もいなかった…
『ハア~』
私は手洗い場に両手をついて
思いっきり大きくため息をつく…
そしてすぐに香菜実も入ってきた…
「麗菜どうしたの?」
そう聞く香菜実に
『どうしたの?じゃないよ!!なんなの?あの人!信じらんない!!禁煙席で堂々とタバコ吸うし…マナーぐらい守れないの!?』
溜め込んでいたものを吐き出すかのように言った…
「まぁまぁ落ちついて?」
半ば興奮気味の私に香菜実がなだめるかのように言った…
それでもなかなか落ちつきを取り戻せない私…
『だってありえないよ!!未成年者のクセして平然とタバコ吸って2本目吸おうとするし!!』
そう言った私に香菜実は小さくため息をつくと
「だから言ったじゃん…後悔しても知らないって…」
と私の頭にポンと手を乗せて言った…


