そんな考えが頭をよぎった私は
『いいよ…』
そう答えていた…
私の返事が予想外だったのか
香菜実は目を大きくしてパチパチとまばたきを数回繰り返していた…
そして
「えっ!?今なんて言った?“いいよ”って聞こえた気がするんだけど?」
と確認するように聞いてきた…
『うん…だって、いいよって言ったもん…』
私がそう言うと
「えっ!?なんで?」
驚いたような顔をして
不思議そうに聞いてきた…
『なんでって…なんで?』
「だって…麗菜…電車の男の子が好きなんでしょ?だから…その…嫌じゃないの?」
私の様子をうかがうかのように
心配そうに聞いてくる香菜実…


