「麗菜?別にその人と付き合ってってことじゃなくて…ただ…紹介するだけだから…ね?」

混乱気味な私を落ちつかせるように言う香菜実…

確かに紹介されたからって付き合うとは限らない…

だけど

“紹介して”

って言ってくるなんて

付き合うこと前提って

考えてしまわない?

「もし…麗菜がよければ今日会いたいって…」

気まずそうに私を見つめて言う香菜実…

どうしよう…

でもある意味それって

合コンみたいなもんだよね?

断っちゃおうかな?

そう思ったときフッと浮かんだ電車の彼…

いっそのこと合コンでもなんでもいいから

参加しちゃおうか?

今なら間に合うかもしれない…

まだそんなに好きじゃないはずだもん…

なら一刻も早く彼のことを忘れてしまいたい…