俺もマコトに続いて何も言わずに 元居た席に座り直す。 『信吾の奴…そんなに彼女が欲しいのか?』 ボソッと呟くように言うと 「いや,あいつは彼女じゃなくて好きな人が欲しいんだ。」 真剣な眼差しでそう言ってきた 好きな人…? 俺が首を傾げると 「要するに,あいつは恋をしたいらしいんだよ。本気(マジ)な恋をな…」 マコトはどこか遠くを見つめるようなまなざしでそう口を開いた。