「お帰り!片付けはどう?」


由佳ちゃんが楽しそうに話し掛けてくる。


「ちょっとは手伝ってよ!」


「がんばって!」


親友の頼みを聞いてくれ!


「「水谷お帰り!」」


「ただいま〜!」


男子が頭をポンポンしながら言ってくる。



「誕生日いつなの?」


女子がキャーキャー言いながら白石くんに質問している。


「7月20日」


その質問に快く答える白石くん。


「ねぇ未歩。あんたも7月20日じゃなかったっけ?」


由佳ちゃんが私の体を揺らしながら言った。


そういえばそうだ!


もしや運命!


「私もその日なんだ!」


私はいつの間にか女子の固まりを割って白石くんの前で話していた。


後ろの方で由佳ちゃんが“頑張って!”と言ってる。


頑張るって言われてもねぇ……。



「そうなんだ……。」


白石くんはちょっと元気がなさそうだった。


「どうしたの?元気ないね〜?」


「いや!そんなことねぇよ!」


まぁすごい数の女子に囲まれてたら疲れるよね。


「私、水谷未歩!よろしくね。呼び方はなんでもいいから!」





「…………未歩…………」