ある日、妹の由佳が未歩ちゃんを連れて家に帰ってきた。


「悠先輩、おじゃまします。」


「いらっしゃい!もしかして俺に会いに来てくれた?」


いつもと変わらないテンションで話しかける。



「んなこと言って本当はお兄ちゃんが未歩に会いたかったんでしょう?」


由佳がいきなり言ってきたから焦った。


でもそこはいつものノリで…

「そらゃかわいい未歩ちゃんに会いたかったに決まってんじゃん!」

心の中では本心。

こんな風にしか言えない。


「ありがとうございます!」


そう微笑んでくれた。

素直に嬉しいかった。

深い意味はないと思うけど嬉しいかったんだ。