あれからずっとぼーっとしていた。 考えても考えてもわからない。 何も知らないのは私だけなのだろうか? どれが本当でどれが噂なのか全くわからない。 ガチャッ 突然、玄関が開いた音がした。 お兄ちゃんかと思ったらなかなか自分の部屋から出られない。 お兄ちゃんには会いづらい。 もちろん、海斗にも。 「未歩ー!?なんでお前が家にいるんだ!?」 その声はお兄ちゃんではなく、お父さんだった。