この想いがキミに届きますように

・・・・は?

泣いてる?


「ー違う・・・これは、雨・・・。」


俺はいつの間にか詩音を抱きしめていた。
強く・・・。

詩音の体は温かくて冷え切っていた俺の体にジンワリと体温が広がった。


「空・・・?」


詩音が消えてしまいそうな、か細い声で俺の名前を呼んだ。


ああ、何て愛しいんだろうー・・・・。


「ー・・・」


次第にボヤケてくる視界。体から力が抜ける・・・。


ーパシャッ・・・。


とうとう俺は全身がだるくなり、その場に倒れてしまった・・・。

遠くなってくる意識・・・・


「空っ・・・!」


俺の名前を呼ぶ詩空・・・。