この想いがキミに届きますように

私は頬にプクゥと空気を詰め、そっぽを向いた。


「―詩音も食べてみる?」


「えっ・・・」


次の瞬間・・・


―グイッ―


「んっ―!?」


私の唇が空の唇によって塞がれた。


そ・・・ら?


「―!?ぁっ・・・」


空のざらついた舌が私の口の中に侵入してきた。


その時


あれ・・・?

甘い・・・・・?



口全体に広がる甘い味。

これって・・・


「クッキー・・・」


私がそう呟くと空は


「うまい?」


と意地悪っぽく尋ねてきた。


う゛っ・・・・


「普通・・・」


私が下を向きそう言うと空は「やっぱり」と言いながら笑い飛ばした。