「………生えてないの?」
「うん…」
私は申し訳なさそうに言う
「ん~…じゃ、つかまって」
そう言って、ミカエル君は私に向かって大きく手を広げた
「え!?」
「だってラミエル行っちゃったし…連れていくしかないでしょ?」
「いや…重いし……」
「重い…?」
そう言ってミカエル君は私に近付いてきて、フワッと持ち上げた
「いや、軽いよ…。天使みたいだ」
天使…??
「あ、ごめん。俺ら悪魔だったね」
いや…悪魔なの忘れてるし…
「じゃ、いくよ?」
そう言って私を抱えたまま、屋上から勢いよく飛び降りた
ぶわっとミカエル君の髪のけも勢いよく靡きだした

