しかし、私の確信は見事に砕けた。 ぐるり、ぐるりと館内を歩き回ってもどこにもあの人はいない。 もしかして今日はお仕事お休みの日なのだろうか… そう思ったとき、 カラカラ… 何かを押すような音が私の後ろの方から聞こえた。 驚いて後ろを振り向くと、そこには 白いワゴンを押す昨日のあの人が、いた。