ぶつかった所を意識すると心がぎゅ‐って締め付けられた、手に汗をかいているのもわかった。


遠藤君は何も思ってないんだろうな‥


心の中でそう思うとなんだか少し心が痛んだ。


授業は集中出来る訳もなく、ただ時間が過ぎるだけ。

「じゃ‐‥次、遠藤。」

ドキッ―

―遠藤―

やっぱり名前を耳にすると心がぎゅ‐って締め付けられるようになって、全身が遠藤君に反応するかのようにビリッとする。


「銀閣寺を建てた人物は誰か?んなもん‥しんね‐し!!」

石原ははぁ‐とため息をつき、次誰を当てるか決めていた。


「ぢゃ‥小川。わかるか?」


ドキッ

びっくりした‥急に当てられるとは思ってなかったから‥


クラス中の視線があたしへと向けられる。



「‥えッと足利義政‥。」

「そうだ、遠藤覚えたか?」

「お‐小川すげ‐天才ッてヤツだな!!!」
パチパチと拍手をしながら笑う。

「え‥」

ってか教科書に書いてますから‥

「ってか暁‐教科書に書いてるぞ‐。」

「まぢか‐!!?」


一気にクラスの雰囲気は盛り上がる。


「ぶはッ―やべ‐腹いて‐」