【短編】素直になれなくて[番外編追加]

「愛、昨日はごめんね。」


私は、日向のおかげで気にせず謝れた。


「いいんだけど....そうよ。日向くんとどういう関係よ。大和くんの耳に入ったらどうするのよ。」


私は、首を傾げた。


「なんで、大和が日向に怒るの?」


あっけらかんと聞いた。


「日向って、呼び捨て?どんな関係よ。」


私は、ようやく理解した。


「日向は、弟よ。」


「えっ?」


愛は、呆気にとられていた。


「日向は、私の弟だって。」


「マジなの?じゃあ、大和くんに言わなきゃ。」


「なんで?」


「大和くん。日向くんとこ行ったの。私と宗が煽っちゃって....」


私は、慌てて日向の教室に向かった。


いないみたいだから、近くにいた日向の友達の悟(さとる)くんに聞いた。


悟くんは、唯一私と日向が姉弟と知っている。


日向とは、中学からの友達だしね。


『大和先輩と宗先輩と屋上に行きましたよ。なんか、部活の事ですかね?』


暢気な悟くんが言った。


まあ、普通は、彼氏なら私と日向の関係知ってるはずだしね。


私は、慌てて屋上に向かった。