次の日から港は休み時間ごとに羽璃を追いかけ回した。



最初は戸惑いあたふたしていた羽璃だったが、次第に港に心を開き始めていた。



日に日に港へ向けられる羽璃の笑顔。



それをざわつく取り巻き達の間から磨莉亜はただ何もできずに見ているだけだった。



どうすればいいのか分からない。



触れたいのに好きだと自覚した途端、何もできなくなった。




ただただ毎日イライラしていた。



毎日のように夜出掛け、酒を飲み、暴れていた。



そんな磨莉亜の変化に少しずつ気付いていく羽璃。



毎日、増えていく磨莉亜の顔の傷。


心配で駆け寄りたいのに近寄りがたい何かを出している。



時々、ふと見ると磨莉亜と目が合うのに、さっと目をそらされた。



私…避けられてる…