「つーか…マジヤバいわぁ…」


廊下を歩きながら、ボーッと一人言を話す。


石井の手には、羽璃が落としていったお弁当箱のゴムが握られている。


可愛らしいお花のついたゴムを見ていた。


「みーなと!」


振り向くと同じクラスの笹岡真夏(ササオカマナ)が立っていた。


上目遣いで石井を見る目で言いたい事が分かった。


「2人っきりになりたいなぁ」


甘え上手の真夏。


石井はニッコリと真夏に笑いかけた。