夜の街から

なんだか少し、だけ。
心の緊張が取れた気がした。

ガチガチに固まって身動きの出来なかった心が呼吸を開始した気がした。
剰りの緊張で息すら出来てなかった。


そう思ったら一粒、だけ。
雫が落ちた。


そんなあたしを、葵子はそっと抱き締めてくれた。



その日は、ぐっすり眠れた。