ヤツに呼び止められた。

私は振り向かず、足を止めた。



「昨日の殴られたとき、俺は決めた。」



…………?





「お前を惚れさせる。」

はぁ!?


私はばっとヤツのほうを向いた。





「お前は俺のものだ!!」


人差し指を立てビシッといった沖田陸。


その姿に心臓がドキンと跳ねてしまったのは……


一生の不覚だ。