広くてオシャレなバスルーム…真っ白な壁に包まれた中…バスタブはゆったりとして大きかった……。

まるで羊水の中にいるよう…お湯がヒタヒタと気持ちいい。

そして私は…徐々に酔いから正気を取り戻した。
ここがホテルなのね?

バスルーム出たら、佐々木がいるのね?

それは…あまりにも遅過ぎた大人の世界。

体は成熟しきり、精神は羊水に包まれた赤ん坊状態……このアンバランスな身と心を…あなたは抱くのね。

ベッドの中の佐々木に近付いて行く…一歩…一歩…ゆっくりと…。

そして…佐々木の手で私は引き寄せられた。

口が…重なり…手が…重なり…胸が重なり…足が絡み……固く閉ざされていた蕾を…佐々木は開花させた。

初めて男を受け入れる性器の痛みも…心地よかった、喜びと感じた。

処女寺の住職、吉田ひなこ、三十路過ぎ…私は佐々木に抱かれた。

事か終わった時…佐々木は眉間に皺をよせ、私に問いかけた。
「失礼な事聞くけど、店長、もしかして、男、俺が初めてっすか?」

「…………」

私は、無言で頷く…そして、佐々木の胸に頬を寄せた。

家路に着き、雛人形に報告、でも、人型は決して驚かず、いつもと同じ無表情だった。