来る来る廻る


おかめは店で飲んでいる時も、直也やその取り巻き連中の目を盗み、メールをよこしてくるようになった。

文面は実に単純な……。

「仁、愛しているわ、店が閉店したら、いつもの所に来てね」

だと……文面だけ見てたら、まるで純粋な高校生。

全く笑わしてくれるよな……。

唾飛ばしおかめさん、お前の下半身は欲情し過ぎなんだよ。

青山ひろみに、おかめ、その他、稚魚数名と…俺の下半身はフル活動だった。

金は、降って湧いてはこなくなったが、腰を振れば湧いてきた。



いつものように、深夜1時、5分前に出勤したら、店のドア開ける寸前に肩を掴まれた。

   ???

振り返ると、直也の取り巻きの一人だった。

「仁さん、ちょっと俺に付いて来てくれないかな」

「?何? どこへ?」

「ちょっと用があって、時間取らせないよ、直ぐに済むからさ」

と、その男は勝手に歩き出した。

俺もその後ろにツカツかと続いたが…胸中では不吉な予感が走っていた。
ビルとビルの隙間、細い路地に入って行った。

何だ?と、そこには直也を含めたグループ数人がたむろしていた。

うん?一人だけ、鼻血を出して倒れている男が!