来る来る廻る


俺のエッチは素人から玄人の域へと移った。

着ける下着は、毎日が勝負下着。

自然と、下着にも凝り始めた。

百貨店へ、下着を買いに行った時の事だった。

「仁君~」

俺の名前を呼ぶ女がいた、それも、かなりのダミ声だ。

中年をかなり過ぎたババア…もう婆さんの域に足を突っ込んでいる。

どこかで見た顔だった。

同級生の母親か?

母親のダチか?

ババアは尚更、俺に近付いて来た。

「こんな所で会うなんてね…デパートなんかで買い物するのね」

誰だ、いったい?

そうだ、思い出した!

店の客だ! それもナンバー1直也の、一番のお得意様だった。

「お姉様と、偶然お会い出来るなんて、こんな光栄な事はありませんよ」

俺は、生けしゃあしゃあと受け答えした。

お茶でもと言う事になり、二人で喫茶店へ…こんな状況、店の奴に見られたら、またエライ事になってしまうに違いない。
でも…偶然だから仕方ないよな。

岡田光子、年齢不詳。

メイクがかなり厚く、真っ白いドーラン塗ったような、おかめ顔が特徴だった。

元々資産家の嫁で、旦那に先立たれ、今は自由気ままな未亡人。

小口の金貸しをしていた。