と、佐々木が急に暗い顔をした。

  どうしたの?

顔を覗き込んだ私に、佐々木は申し訳なさそうに言った。

「いつも…おごって貰ってばかりで、悪いなぁ~って…今度の給料日には、俺が…」

「いいのよ、そんな事気にしなくても、お金の事だったら、全然大丈夫だから」

「そんな事言っても…」

「私ね、今までずっと仕事と家の往復で、なぁ~んにも遊びなんて知らずに生きてきたの。で…これから好きに生きよう、人生楽しもうかなって時に、あなたが現れたの。今あるお金…どうして使おうかなって思ってたくらいだから、ちょうどタイミングが合ったわ。皆ね、どんなふうに遊んでいるのか、お金はいくら使ってもいいから……私に教えてくれない?」