「あのねぇ亜由花。立ち直りが早いのは良いことだけど、何がいけなかったのか振り返ることも大切なことだよ?」



うっ…!!


彼氏がいる麻里の言葉のナイフは、私の心に深く突き刺さった。



「そう、なんだけどさぁ…」



わかっちゃいるんだけどさ…。



「あ!あたしもう行かなきゃ!亜由花、また明日ね」



麻里は手を振ると走っていった。


私は麻里の背中に手を振った。


今日は人の背中をよく、見るなぁ…。