マナミの言った一言が引っ掛かった。

『あんなかっこいい人だったら彼女いるんじゃない??』

………


でも、もうあたしの足は自然と陽太の元へと向かっていた。

心臓はバクバク。
今思えばすごい事をしたなって思う。




ゆっくりゆっくり近づいていく。


陽太は気づかない。

緊張気味になる自分をなんとか隠した。

あたしは平然とした様子で話しかけた。

「ねぇねぇ。何勉強してんの??」

自分でも驚いた。こんな軽い印象の女の子はいるのか…

「「はっ??」」

不機嫌そうな……
やっぱりそういう返事かあ…


見た目的にツンツンしてるし、なんていうか…

女の子を寄せ付けないオーラをバンバン出している。

まあ そこも惹かれた理由でもあるんだけど…


「あたし月島ミナ!何部に入ってるの??」

さっきの質問はまた聞くのもなんかなあ…と思い、話題を切り替えた。

相変わらず不機嫌そうな陽太。どうやら人見知りが激しいらしい。
なんだこの女??という表情をしている。


「…野球部だけど…」

ボソッとつぶやいた。

「へぇ~☆かっこいいね!ねぇねぇ、アド交換しようよ。」

「……え 無理」

完全に否定されてしまった。