次の日。再び殺人のニュースが流れた

被害者の名前は「南 香織」

このニュースを見ても皆表情を変えなかった

「わかっていた」からだ…

それは今までの情報などではない

あの時、工場で声を聞いた時に感じた物だった

本能で「殺される」と感じていたから…




「それじゃあ…またな」

無理矢理明るく振舞っている先輩に俺達は何も言えなかった

ただ、悔しさが胸を占めていた

「…先輩、無理しないで下さいね…」

翔が辛うじてそれだけ言い、俺らは帰路についた