死生系譜






「結局…助けられなかったな…」

そのまま沈黙していた俺らだったが、不意に先輩が口を開いた




「テメェの大切なヤツすら守れない、なんてよ……」




ソファーにもたれ掛かり、上を向いた状態のまま顔に右手を乗せている為表情はわからない





「情けないにも程があるってな……」





いや、表情など見る必要など無い





「ごめんな、香織……こん、な…俺、で…」




俺らはただ、静かに先輩を見つめる事しか出来なかった…