だが、窓へと視線を移した状態で藤原の表情が固まった。 その様子に気が付いた俺は窓へと視線を走らせた…。 視界に入って来たのは“真っ赤に染まった手”だ。 窓の上の部分から下へと伸びている。 窓には手が這った後に赤い線が出来ていた。 その赤が血だと気付くのに時間が掛かった。 思考が麻痺している。