意地悪彼氏





「は?元気じゃねぇし…
ただ俺がおとなしくしてるとお前が調子に乗るから……」




『なっ!別に調子になんか乗ってないもん!!』




「どうだか…」




『乗ってない!!』




「はいはい。
てか早く体温計持って来てくれる?」





笑顔で言う裕也に、ぶつぶつと文句を言いながら部屋を出る。





ってかじゃあ何で家に入れたんだよぉー!

家にお母さん居るんだったら別に看病とかしなくていいでしょ!?

しかもなんか今良いように使われちゃってるし…


あ゙―――!!!!!








「あら!どうしたの?」



1人で下に降りたあたしに裕也のお母さんが聞く。




『あっ、裕也が体温計持って来いって…』




「まぁ…あの子そんな事言ったの?
ごめんなさいねぇー」




『いえ。』




「えっと…あなた名前は何て言うのかしら?」




『あっ、すみません!
私、水原柚といいます。』



「えっ?柚ちゃん?」




『?…はい。』




「もしかして…小学校の時、裕也と一緒だった?」