意地悪彼氏





急に恥ずかしそうにして言う裕也は気のせいか、さっきよりもちょっと顔の赤さが増した気がした。





『ほらほら!そんなにムキになったらまた熱上がっちゃうよぉー?』



ふてくされたようにする裕也がちょっと可愛く思えて、少し意地悪言ってみたくなる…。




「う、うるせぇ!
お前がそんな事言うから頭痛くなってきただろ!!」




『それは関係ないでしょ。』





なんだか今日はあたし、裕也に勝ってるかも♪


いつも裕也が上だからなぁ………こういうのもたまにはいいね♪





「あっ、俺んちここ。」




『へっ?』




ふと裕也が言った言葉に、裕也が指差す方を見る…。




え?

ここが…裕也の……家?




『何この家!?ちょーキレイっ!!』




「はぁ?当たり前だろ??俺高校入る時こっち戻ってきたんだぜ!?

そん時に建てた家なんだから、キレイに決まってんじゃん。」




『あっ、そうか…』




「馬鹿かお前。」




そう言ってふっと笑う裕也はもういつもの裕也に戻っていた。