意地悪彼氏





あたしは貼り終えた冷えピタの透明フィルムを、グチャッとまるめてゴミ箱に捨てながらへらっと笑って見せた。




『そんな事より、裕也はまだ寝てていいよー。

しんどいでしょ?』




「うん……ありがと」




『いえいえ☆』








……………

とは言ったものの…裕也が寝てる間、あたしは何してたらいいんだろ?



やる事ないよね?;





やる事がなくなったあたしは、保健室の中をふらふらと歩き回った後、裕也の寝ているベットの横にパイプ椅子を出して座った。



ベットの上では裕也がスースーと寝息をたてて寝ている。




『あたしも寝よっかなぁー』



なぁーんて呟いた時…




「………柚……」




『え?』




いきなり名前を呼ばれて、ベットに伏せていた頭をばっと上げる。




『な、なんだ…裕也の寝言か……』




……って、もしかしてあたし裕也の夢の中に登場しちゃってんのかな?;







ふふっ♪
でもどんな夢見てんだろ…

ちょっと気になるかもっ♪



裕也の寝顔を見て、あたしは1人微笑む。