「しょーがないでしょ。
ああ言っといた方が逃げやすいと思ったんだもん。」
『でも〜
本当は居ないってバレたら恐いじゃん〜』
「そんなわざわざ確かめるような事しないって!
ああいう人は誰にでも声かけてるんだから。」
『う〜ん…』
「あ」
『どうしたの?』
「あと1分くらいでチャイム鳴る…」
『えっ!?そんな!!
教科書借りれてないよぉ〜(泣)』
「諦めなさいっ!!
先生に怒られるのが嫌だったら裕也くんに頼むしかないよ。」
『そっ』
キーンコーン―――― カーンコーン――――
そんなぁ〜って言おうとした時、タイミング悪くチャイムが鳴った…。
梓はあたしに頑張れ☆ってガッツポーズをしながら自分の席に戻っていった。
うぅ…
さっき裕也にあんな事言っちゃったのに
今更頼めるわけないよぉ〜
あたしは肩を落として席につく。
どうしよ…。
取りあえず、裕也に交渉してみる?
さっき断ったからちょっと頼みにくいけど…
