そして2時間目後の休み時間――
「うーん。
どの人なら貸してくれるかなぁ…」
『うーん…』
私達が4組の中を覗きながらうなっていると、可愛らしい感じの女の子がこっちに向かって歩いて来た。
「誰か探してるの?」
『えっ!?いや…別に探して…………あっ探してる……のかな??』
「探してるの!!」
おぉーさすが梓!
しっかりしてるなぁ〜。
「誰探してるの??
言ってくれたらあたし呼ぶよ?」
『うーん………誰って言ってもなぁ…』
「誰でもいいの!!」
「え?」
「あたし達、英語の教科書貸してくれる人探してるの!
ねっ!!柚!」
『あっうん!そゆこと♪』
「英語の教科書かぁー
うちのクラス今日英語ないから私も持ってないや…」
「そっかぁー…
じゃあ他のクラス探さないとね…
ってか忘れたの柚なのに何で私がこんなに必死にならなきゃいけないのよ!!」
『へへっ♪梓は優しいなぁ♪』
「おだてたって駄目!」
『はぁーい』
「ふふっ!仲良いね!!」
