4年目の贈りもの[短編]



「陵から見たあたしって…こんな顔してたんだ…」




こんなふうに、笑ってたのかな。

あたしはその絵を持ったまま、もう1枚の紙を開いた。




「…婚姻届、って…
ほんと、バカじゃないの…?」




婚姻届には、すでに陵の名前が書き込まれていた。




「気早いよ…陵」




ほんと、バカ。
―――だけどね、陵。




「…ありがとう、陵。
大好き。これからもずっと、ずーっと。


――最高の、記念日だよ」




あたしは最後に、ちゃんと笑顔を見せることが出来たかな?
最後に、あなたが描いた『あたし』のような笑顔を、見せることが出来たかな?



あたしの指には今も、あなたとの思い出が輝いているよ。


ねえ、陵。
あの時言えなかった言葉、ちゃんと伝わってるかな?



また会えたら――今度はちゃんと、伝えようと思うの。




「陵、愛してるよ」




[完]