梅雨も終わりかけたある日の放課後、私は親友の真理と喫茶店で喋っていた。
決心した私はメールを作成しながら隣に座る真理と話す。
「ねぇ、真理。私、別れる。」
突然の私の発言に硬直したままの真理。
「ちょっと真理、どーしたのよ!」
私の問いかけでやっと言葉を発した真理。
「まぢ、いきなりすぎない!?龍太くんでしょ?」
そう。龍太。
龍太と私は中2からの付き合ってる。
「龍太くんと…なんかあったの?」
心配そうな目で真理が私を見てくる。
「ううん、なんにもない。でも最近わかんないんだよね。
龍太のこと、嫌いになったんじゃない。
好きなんだけど、恋愛的な"好き"じゃない気がするんだ。」
友達としての"好き"と恋人としての"好き"じゃ絶対に違う。
「…龍太もたぶん私と一緒。」
話しながらも打ち続けてたメールが完成した。
「本当に別れていいの?」
真理が携帯を握る私の手を掴んだ。
「うん。友達に戻る。」
解放された私の手は送信ボタンを押していた。