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きーんこーんかーんこーん……


……時は過ぎて昼休み。
教室では学食組と弁当組とに別れて、
前者は既に学食堂へ、
後者はそれぞれ仲の良い友達通しで募って楽しく食事を始めている。
学食組のほうが人数が多いので、
教室内は割と閑散としている。

「……で、
あんたはどうすんの?」

隣では真希がピンク色の包みに入った弁当を手に、
俺を待ってくれていた。
もっちーとまゆは既に学食に、
大掛布崎は女子生徒に連れられていったから、
一緒にどこかで弁当を食べているのだろう。
美形で頭が良い大掛布崎は女子生徒の人気が高いからな。
しょっちゅう女子生徒と一緒にいるのを見かける。
毎回『日替わり』なのは困り者だが。

後は俺だ。

「うーん、弁当なんて無いしな。
やっぱり学食かな?」

「えーめんどくさいな」

「んなこと言っても……」

めんどくさいというのは学食堂へ行くことだろう。
今までは姉さんの手作り弁当があったわけで、
普段なら真希と、
時にはもっちーとまゆを交ぜて教室で弁当と洒落込むのだが……。