「あの~、美奈先生、
零二が窒息しますよ?」

「あ、ご、ごめんね!
零ちゃん」

「い、いえ……
苦しかったですけど、
……複雑な気持ちです」

私が助け舟を出してやり、
ようやく解放された零二が肩で息をする様子が見てとれる。

最後の一言が気になるけどね。

「でも……零ちゃん、
もう大丈夫なの?」

「あ、はい……。
なんとか一応の落ち着きは取り戻しましたから……」

「そう♪
では、零ちゃんの復帰にみんな拍手~っ」

美奈先生が言いながら、
拍手を始めると、
クラスメートもそれに続いて歓声含みの拍手喝采となった。
居心地が悪そうな零二。
本当にノリがいいなぁ、
このクラス。


……その後も、
零二は美奈先生にいじられながら、
零二の復帰初日の学校生活は始まるのでした。