運命の弄び

「……真希ちゃん、
どうかした?」

「え、何が?」

「なんか……元気ないみたい」

まゆに顔を覗かれるようにしてそう言われる。
あはは……、
やっぱ顔に出てたかな?

「何か悩み事?
私で良かったら相談に乗るよ?」

深刻そうな顔をして私を気遣ってくれるまゆ。
うーん、
別に悩みってわけじゃないんだけどね。
ただ……。

ちらっ、と零二を見る。
相変わらず、もっちーと会話を弾ませているようだった。
あの二人仲いいな……。
それに引き換えあたしは何、ひとりブルー入ってんだろ……。

「瑞沢くんとなんかあった?」

うぐ……。
零二をちら見したのがばれたか。
まゆってば大人しい性格なんだけど、
こういうところは本当に隙が無いっていうか、
妙に鋭いんだよね。

「ううん、なんでもない、
ごめんね、まゆ」

「そう?ならいいんだけど……」

私は笑っていつも通りを振る舞った。