運命の弄び

それを見抜き、
そしてそれを滑稽、とでも言うように、
更にまがまがしく嫌味な笑いを浮かべる。

『うふふ……、
前に進もうともせず、
ただ“待つ”だけのあなたに誰も振り向きはしないわ。
いつしかあなたは置いていかれて、
気がつけばたった一人。
回りには誰もいない。
次第にあなたは時にも置き去りにされて、
孤独な一生を終える。

あなたの死を悲しむ者は誰もいない。

あっはははは……っ!
見る価値もない腐り切った“ウンメイ”ねぇ?』

「うるさいうるさいうるさいっ!
だまれぇぇぇえっ!!」

眼を塞ぎ耳を塞ぎ、
ただ口だけを開いてミューズの声が聞こえなくなるように、
喉の奥底から搾り出すような声で叫ぶ。
その様を見たミューズがおかしそうに、
変わらぬ嘲笑を浮かべている。

『……ふぅ。
今日はあなたと話そうと思って来たのだけど……。
時間の無駄ね。

あなたの“ウンメイ”には正直興味を失ったわ。』

「な……なんですって……!」

そこまで話すと、
ミューズは急に身体を翻した。