だから私は零二が私を好きに、
そして自分の気持ちに気付いてくれることを信じて待つことを決めた。

何年待つか分からない。

既にもう何年待ったか分からない。

でも信じる。

私と零二はきっといつか結ばれる日が来ることを。

私と零二は『運命』が巡り合わせた出会いなのだと。
きっと証明してみせる。

「う……ひっく……ぐす」

涙を拭く。

涙はいつか零二の胸の中に顔を埋めるときのために、
とっとけ。


私、あきらめない。
絶対に振り向かせて見せる。

私は溢れる涙を必死に拭き取りながら、
強く気持ちを奮い立たせていた。