運命の弄び

私には零二しかいない。

私にとって零二が一番だもん。

零二しか好きになれない、
愛せない。

零二が私に嫌なところがあるって言うなら変えて見せる。


でも、零二はきっとそんなこと言わない。

零二は私の全てを分かってくれる唯一の人だから。

私だって零二のことはなんだって知ってる。

良いところも悪いところも……、
それを全部含めたのが零二。

そしてそんな零二が私は大好きだ。


零二の側にいたい。

いつまでも。

零二が側にいてくれるなら他に何もいらない。


……十五年分の想いが頭を駆け巡る。
今までに何度、
はっきり零二にこの想いを伝えようとしたか分からない。
その度に零二が自分を受け入れてくれる希望と、
零二に拒絶されたときの絶望とが二つせめぎ合い、
それを許さなかった。

もし拒絶されたとき、
私と零二はお互いの気まずさから、
関係が徐々に疎遠になり、
そのまま別れてしまうかもしれない。

それは何よりの恐怖、
私の人生が否定されるようなものだ。