里美の視線の方向を見る。

そこには…幼なじみの姿があった。


「由香里!…ちょっと来て!」


呼び出され、友達に心配されつつ純と屋上に向かう。


「純…昨日の話なら…。」

「あのさ!俺…絶対諦めないから!!」


はっきり断ろうとしたときに、純の言葉に遮られた。


「…私にはもう…恋人が…浅賀さんがいるの…。」

「わかってるよ…!でも…デートとか恋人らしいことしてるのかよ!?」

「…それは…。」

「恋人を優先できない奴に、由香里が幸せになるとは思わない。」

「…そんなことっ…。」