「…じゃあ、なんで…女の人と抱き合ってたのっ…！？」

「………。」


何も言わない浅賀さん。

さっきの出来事が事実だと、私の頭はようやく理解した…。


「…どうして…何も言ってくれないのっ…！？…浅賀さんの言うことなら、なんでも信じるからっ…！！」

それでも何も返してくれない浅賀さん…。

溢れ出す涙と、かすれた声でやっと言葉を発する…。


「…もう私…浅賀さんのこと…信じられないよっ…！！」

「…由香里…！」


浅賀さんから逃げるように走った…。

あんなに好きだった声が、遠く聞こえる…。