『…私…なんでここにいるんだろ…。』


思考回路が回らない頭のまま、紙袋からマフラーを取り出す。

赤いマフラーがさっきの光景を思い出させた…。

我慢していた涙がぽろぽろと出た。

…すると、聞き慣れた声が聞こえた…。


「由香里っ…!!」

「…浅賀さん…。」


しばらくの沈黙が続いた後、浅賀さんに問いかけた。


「…あの人は誰…?何…してたの…!?」


私の問いかけに浅賀さんは答えなかった…。


「…言え…ないの…!?やっぱり女子高生は子供…?」

「それは違う…!!」