愛しいキミへ

「始めは…他愛もない話。久しぶりだから、話すことがたくさんあった。時間があっという間に過ぎたの。」

会わなかった時間を埋めるように、二人が会話をするのが目に浮かぶ。
その時はきっと笑顔で楽しい時間だったんだろうな

「話が途切れた時…悠ちゃんに告白された。『もう一度付き合って欲しい』って…告白されるなんて思ってなかったから…私…すごいびっくりしちゃって…。何も考えられなくなった。」

あぁ
やっぱり悠太は気持ちを伝えたんだ
俺がウジウジしているのに気づいていたんだろうな・・・

「…返事しなきゃって思った時…私…雅樹のことが頭に浮かんだの…。悠ちゃんに好きって言われて、すごい嬉しかったのに…返事をためらった…。正直に悠ちゃんに、それを話したら…『それが答えだ』『それが沙菜の気持ちだ』だって言われた。」

寒さで震え始めていた体がカァーッと熱くなる。
ドックンドックン・・・高鳴りだす鼓動・・・。
沙菜を見つめて、続きを待った。

「悠ちゃんが昔の話をしてくれて、『俺はいつまでも沙菜のお兄ちゃんだよ』って…。それで思い出したの…小さい頃の自分の気持ち…。」

沙菜は深く深呼吸をして俺の目を見つめて言った。

「私の初恋は雅樹だった。」

はっきりと聞こえてきた言葉に、俺の思考は停止する。
なにも考えたくない・・・今はなにも考えられない・・・

沙菜は下を向き、ギュゥゥゥと両手で自分のスカートを握った。
そして顔を上げて、思いきった感じで・・・自分の気持ちを言った。



「私は雅樹が好き!!」



「気づいたの!悠ちゃんのことはずっとお兄ちゃんとして見ていたって!」

沙菜は涙を流して訴えるように俺に気持ちを伝えた。
ボロボロボロボロ・・・涙を流している。

「…たくさん傷つけてごめんね。待たせてごめんね。もう遅いかもしれないけど、私は雅樹が好き…きゃっ!」