愛しいキミへ

泣いて泣いて・・・泣き続けて・・・
気づいたら、もう涙は出なくなった。

ヒリヒリとする目元
重たくなったまぶた
乾いた口の中
さらにズキズキと痛む頭

その全てが、俺の悲しみの証。

眠ることが出来ないまま夜が開けていった───



数日間、俺は今まで感じたことのない喪失感の中にいた。
ぽっかりと心に穴が開いてしまい、なにもやる気が起きない。

まともにご飯を食べない俺を、母さんが心配している。
受験のストレスだと思っているようだ。

こんな状態でも、受験は近づいてくる。
ご飯も食べれない俺に、勉強なんてする気力も起きない。
このままじゃ受験に失敗する・・・。

「もう…どうでもいいや。」

そんな投げやりになった時、玄関の呼び鈴が鳴った。
母さんが誰かと話をしている・・・。
すると、俺の部屋のドアをノックする音がした。

ガチャッ
俺の返事を聞かないで、開かれた扉。
その先にいたのは・・・直哉だった。

久しぶりに見た直哉は、とても悲しい顔をしていた。
こんな顔・・・初めて見た。