「浮気とか言ってるけど、俺してねぇし」 『はぁ…?』 まだそんなこと言うの? 呆れて物も言えない。 あたし、見たんだよ? 嘘までついて、女の人と一緒にいるところ 電話だってかかってきてたこと―… 「どんな奴?」 『…髪が長い人…』 さらさらヘアのキレイな長身の人だった。 あたしじゃ比べモノにならなかった。 そのくらい、悠の笑った顔を見てわかった。 だからあたしは―… 「…はぁ……やっぱり。 由紀、勘違いしてる」