『…いい加減にしてよ…』


「……」


『さっきから聞いてれば、あたしばっかり責めて…!自分のことは棚に上げてっ!!

あたしのことなんて、何も知らないくせに!』



連絡もなくて夜遅くまでずっとご飯待ってて、帰ってきたと思ったらもう食べてたり


誕生日とか記念日とか、特別な日があってもなにも祝ってくれなくて


好きの一言も、言ってくれなくて……




それであたしが、不安を持たないとでも思ってるの?


あたしだったら別にいいって、そう思ってるの?



バカにしないで……!





『浮気してるくせに、それなのにまだあたしを縛りつけて、最低なのは悠のほうだよっ!』




悠は知らない。



あたしの傷の深さを。




今まで見ないふりをしていた


見たくなかった



だけどそれを突き付けられたあたしの気持ちを――…






「……それ、なんだけど」