「あんたに何があったか知らないけど、俺らがなにもかも忘れさせてやるよ」





ギャハハと下品な笑いが遠くでしているような感覚になる。



もう


本当に終わったんだ



タイミング良く現れるヒーローなんて


悠、なんて


そんなの漫画だけの話。



あたしはこれからこいつらに犯されて


終わったら捨てられて


揚げ句、あたしは行く宛てがない。




『あ…はは……』


笑ってしまうのも無理はない。

笑ってないと、

あたしの内側に溜まっているものが溢れてきてしまうから。



「じゃあ行こっかー」


そう言ってチャラ男に手を握られる。

抵抗はしない。

もう、あたしには意味がないから。


あたしはロボットのように何も考えずに、ただ歩く。

これから犯される場所に向かって――…




「…君たち、その子、僕の連れだから、離してくれる?」