「俺 今日仕事で遅くなるから」
『えー!一人はイヤーっ!』
「我慢しろ。帰ったら可愛がってやるから」
『ほんと!?約束だよ!』
子供な私は そんな言葉だけで機嫌を直す。
「ガキ。じゃあな」
悠はそう言って いつの間にか着ていたスーツを華麗に着こなし 家を出ていった。
『悠…大好き』
――私と悠が知り合ったのは 合コンの時。
私は一瞬で一目惚れ。
そして運よく隣が悠で 流れでそのままお持ち帰りされた。
一晩だけの関係がイヤで当たって砕けろ的な感じで告ったら
「あ いいよ」
と なんとも軽いノリでオッケーされた。
まぁ 私は嬉しかったんだけど。
そして付き合って一週間でヤった。
ヤるのに遅いも早いも関係ない。
愛があるからこそやりたいんだ―…
私はずっとそう思っていた。
…でも
それは違った。