欲しいのは…





ザァァァ―…



丁度雨の降りどきだったらしく、傘を持ってないあたしの身体はすぐに雨でずぶ濡れになった。


それも夜遅くのせいで余計に身体が冷え、
あたしは身体も心も、もうボロボロだった。




『幸せになってねって…バカみたい…』



負け犬の捨て台詞みたいだ…

でも、こうでも言わないと、私は諦めがつかなかったと思う。


悠が…大好きだったから。



『これからどうしよう…』

荷物もなにもかもみんな悠の家だ。

幸い、財布がポケットに入ってたため、なんとか寝るところとかは凌げる。



『…ラブホにでも泊まろうかな』