「柚希、ちょっと来なさい」


滅多にいない母が私を呼んだ。


リビングに行くと母だけじゃなく父もいた。


「め、珍しい。
どうかしたの?」


「柚希、今日は学校休みなさい。」


父が言った。


「えっ?
なんで?」


私は、意味がわからなかった。


「本家に行くぞ。」


「はっ?
意味わかんないんだけど。」


そりゃ、ななくんに話をいろいろ聞いたけどさ。


「父さんも知らないよ。
たぶん、決まったんじゃないか?」


「なにが?」


「柚希、学校には連絡するから。
ご飯食べたら、準備してね。
あっちには、10時には着かなくちゃいけないから。」


母は、私の父に対する質問責めを止めるように言った。


私は、諦めてご飯を食べ始めた。


久しぶりに、両親と一緒に食べた。